投稿日:2025.10.22
矯正中の歯磨きで虫歯を防ぐ5つのコツ|装置があっても大丈夫
皆様、こんにちは。
KITTE博多8階にある【博多矯正歯科KITTE博多院】です。
「装置が付くと磨きづらくて虫歯が心配……」というご相談を当院でもよくいただきます。結論からお伝えすると、適切な磨き方を身につければ、矯正中でも虫歯は予防できます。当院では装置装着時に歯科衛生士がブラッシングを丁寧にご指導いたしますのでご安心ください。
今回の記事では、矯正治療中の虫歯になりにくい歯磨きの5ステップ、失敗しない3つのポイント、食事や間食の注意点などを解説します。
目次
結論:装置=虫歯リスク増ではありません

矯正治療で装置を付けると、虫歯のリスクが高まるわけではありません。
確かに磨き残しが増えやすくなるため、虫歯になりやすいという印象があるのですが、矯正装置自体が虫歯を作る直接的な原因ではありません。
矯正装置を装着しても適切なブラッシング方法を身に着けて、歯ブラシなどの清掃用具の選択を慎重に行えば、矯正前と同様に虫歯になりにくいお口の環境を保つことはできます。
当院では矯正治療開始時にブラッシング指導をしたり、通院時の歯のクリーニングにより虫歯予防を行います。
なぜ“磨きづらい”のか原因と放置リスク

【原因】
それでは、なぜ矯正治療中は歯磨きがしにくいのでしょうか。
ワイヤー矯正治療中は、歯の表面にブラケットと呼ばれる四角い装置を貼り付けます。そして、ブラケットの溝にU字型のワイヤーを装着するため、矯正前に比べて装置の周りに食べかすや歯垢が停滞しやすくなります。
マウスピース型矯正の場合もアタッチメントと呼ばれる透明のボタンのようなものを歯の表面に付けるケースがあり、汚れが停滞しやすくなります。
装置があることで歯ブラシだけで汚れを落としきることが難しくなり、虫歯の細菌が増殖してしまうのです。
【放置リスク】
歯が磨けていない環境を放置すると、虫歯はもちろん歯周病やホワイトスポットのリスクも高まります。
歯周病の主な原因は歯垢(プラーク)であり、歯ぐきの腫れや出血、さらには顎の骨を溶かしてしまう恐れもあります。
また、口腔内が酸性に傾くとホワイトスポット(白斑)のリスクが高まるため、ダラダラ食べや歯を長時間磨かないなどの行動はやめましょう。
今日からできる「矯正中の歯磨き5ステップ」

それではここからは矯正治療中もお口の中を清潔に保つための「歯磨き5ステップ」を解説します。
STEP1:まずはうがい→全体の大まかな汚れを流す
歯磨きを使用する前に、まずはうがいを行いましょう。
うがいは左右の頬をしっかり膨らませて「ブクブク」と水を行き渡らせることでお口全体のおおまかな汚れを落とすことが可能です。
STEP2:通常の歯ブラシで“面”を磨く
通常の歯ブラシで歯の表面を磨くには、ブラケットの上・下と分けて歯ブラシを当てることがポイントです。毛先を45度の角度にして歯面に小刻みに当てましょう。ワイヤーやブラケットが外れないように強くこすらないことが大切です。
STEP3:ワンタフトで装置の際・奥歯の溝を丁寧に
ワンタフトと呼ばれる、毛先が1まとまりになったコンパクトなブラシを矯正治療中は使用するのがおすすめです。特に装置の際や奥歯の溝、奥歯の側面など歯ブラシでは届きにくい部分が磨きやすくなります。
STEP4:歯間ブラシやフロスで“隙間”ケア
歯間ブラシやデンタルフロスを併用しましょう。
歯間ブラシやデンタルフロスは歯と歯の間を磨く清掃補助用具です。デンタルフロスは、矯正治療中にも使用しやすい「スレッダー・スーパーフロス」がおすすめですよ。
STEP5:仕上げにフッ素配合歯みがき粉/フッ素洗口(就寝前)
フッ素配合の歯磨き粉やフッ素洗口を行い、より虫歯になりにくいお口の環境を整えましょう。就寝前は3〜5分目安にじっくり丁寧に磨く習慣をつけると安心です。
電動歯ブラシは使ってもいい?

電動歯ブラシを矯正治療中に使用することはできます。ただし、歯や装置には軽く当てる程度にしましょう。強く当てると装置が外れるリスクがあります。また、電動ブラシにより推奨されている使用時間が決められていますので説明書をよく読んでから使用しましょう。電動歯ブラシだからといって磨き残しがなくなるわけではありませんので、磨いた後は最終チェックを行う習慣をつけるとよりお口を清潔に保てますよ。
ツールの選び方:失敗しない3つの視点

次に、清掃用具の選択方法を3つ紹介します。
- ヘッド小さめで届きやすい/毛先の硬さはふつうが基本。
歯ブラシの毛先は小さめで奥まで届きやすいものを選択するのがおすすめです。
矯正装置が歯の表面につくと歯ブラシで歯の表面や矯正装置の細部が磨きにくくなります。そのため、ヘッドが小さめの歯ブラシを使用するとよいです。
- 歯間ブラシはサイズが命:無理に太いサイズを使わない。
歯ブラシだけでは歯に付着した歯垢(プラーク)や食べかすを落としきることは困難です。これは矯正治療をしていないときも同様で、歯ブラシだけの清掃では歯垢除去率は6割程度とわかっています。そこで、歯間ブラシを併用して歯垢除去率を8割以上に高めることが大切です。矯正治療中は装置もあるためサイズ選びが重要です。
- 携帯用セットを作って外出・部活・仕事後もケアしやすく。
携帯用の歯ブラシセットを用意しておくのも大切です。矯正治療中は歯が動いたり、装置があったりすることで食べものが詰まりやすく「早く歯磨きをしたい」と感じる方も少なくありません。持ち運びできる歯ブラシセットがあれば学校や会社でもお口の中を健康に保ちやすいです。
マウスピース型矯正の場合の注意点

マウスピース型矯正の場合は、取り外し式のため食事のたびに外し、歯とトレーの双方を清掃することが可能です。その際の注意点をみていきましょう。
- 熱湯NG
殺菌ができると考えて熱湯で装置を清掃する方もいらっしゃいますが、マウスピース型矯正の装置は熱により変形するリスクがあるため、熱することなく流水化で清掃することが望ましいです。
- 専用フォームや中性洗剤でこすり洗い+すすぎ
歯磨き粉を装置に付けると、研磨剤などにより装置を傷つける可能性があります。そのため専用フォームや中性洗剤でこすり洗いしてすすぎましょう。
- 再装着前に必ず歯を磨く
装置を装着する前には歯も磨きましょう。外出中で歯磨きができない状況であってもうがいを行い食べかすを洗い流し、できるだけお口を清潔に保ってください。
食事・間食のコツ:虫歯リスクを下げる習慣

食事や間食する際には、虫歯リスクをできるだけ低減させる習慣をみにつけておくことが大切です。
- 砂糖・粘着性の高い菓子を避ける
砂糖は虫歯の好物といっても過言ではありません。また、粘着性の高い菓子は歯や矯正装置に張りつくため避けるとよいでしょう。どうしても甘いものを摂取したい場合は代用甘味料であるキシリトールを活用するのがおすすめです。
- 酸性飲料は頻度とタイミングを管理
酸性飲料を食事の度にとっている方は、水・無糖のお茶を基本に変更しましょう。
- 「だらだら飲食」を避ける
食事や間食の時間を決めて生活することもとても大切です。いつまでもだらだらと食事を続けるとお口の中は酸性に傾くため歯が溶けやすい状況になりますので注意しましょう。また、食後は早めに歯磨きをしてマウスピース型のトレーを装着しましょう。
ホワイトスポットを作らないために

ホワイトスポットとは、初期むし歯(白斑)で、作らないように心がけたいものです。歯の表面に白く斑点のように色が抜けたように見えるのがホワイトスポットです。
ホワイトスポットの状態であれば、初期の虫歯のため「再石灰化」が期待できます。
再石灰化とは、歯から溶け出したリンやカルシウムを補給することで虫歯が進行するのを食い止めます。毎日のケアや歯医者での徹底した歯のクリーニングで進行抑制が期待できますよ。
よくある質問(FAQ)

ここからは当院にもよせられるよくある質問を解説します。
Q1:電動歯ブラシは矯正中でも使えますか?
→電動歯ブラシは矯正中でも使用することは可能です。ただし、歯や装置に押し付けるように使用するのは避けましょう。
Q2:部活で遅い日は時短で何を優先すべき?
→部活や仕事などで帰宅が遅くなる場合でも、歯磨きや装置の清掃は優先しましょう。
特に就寝前はしっかり歯垢や食べかすを落としきることが大切です。
Q3:フッ素洗口のタイミングは?
→フッ素洗口のタイミングはブラッシング後が効果的です。食べかすや歯垢を歯面から落とした状態の方が歯にフッ素を取り入れやすいからです。
Q4:ワイヤーが当たって痛い時は?
→ワイヤー矯正中は装置が当たり痛いときはありますので、我慢せずに早めに矯正歯科にご相談ください。必要であればワイヤーをカットし、ワイヤーに貼り付けるワックスをお渡しします。
Q5:子どもが磨きたがらない時のコツは?
→スモールステップで歯磨きを行いましょう。まずは、お口を触ることから始めて、歯ブラシをお口に入れること、歯ブラシで歯を磨くことなど順番に進むことでお子様の不安が取り除けます。また、歯磨き中も「きれいになるね」「すっきりするね」と前向きな言葉をかけることも大切ですよ。
まとめ
矯正中は正しい手順と清掃用具の選択を適切に行うと虫歯のリスクが低減できます。自分では磨けていると思っていても、「出血が続く」「白い斑点が増える」「口臭が強い」など自覚症状があるときは早めに歯科医院に相談しましょう。
博多矯正歯科ってどんなところ?

★博多駅直結!KITTE博多8階★
・裏側矯正専門医 グループ院累計症例数2万件
・カウンセリング数 年間4000件
日本成人矯正歯科学会認定医在籍!
平日20:30まで診療しておりますので、お仕事や学校帰りに通院する事も可能です。
また、矯正装置の種類も豊富で外科矯正も対応しておりますので、幅広い症例の治療が可能です。
矯正歯科選びに迷われている方はぜひ博多矯正歯科KITTE博多院へお越しください!
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