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ブログ

投稿日:2021.12.7

根管治療ってなに?症状別の治療方法と流れを解説

こんにちは。博多矯正歯科KITTE博多院です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

虫歯が神経まで到達し、感染が広がった場合に行われる治療です。専門用語では「根管治療(こんかんちりょう)」と言います。今回は根管治療について解説します。矯正開始に向けて虫歯治療を受けている方は必見です。

虫歯の基礎知識と進行度合い

虫歯 進行 大きさ

そもそも虫歯とは、虫歯菌が食べかすなどを取り込み、酸を産出することによって歯のエナメル質や象牙質が溶け出してしまう病気のことです。
皆さんは歯医者で歯科検診を受けたときに「C1」や「C2」など耳にしたことはありますか?これは虫歯の進行度を表す専門用語です。虫歯は進行具合によって以下の5段階に分けられます。

 

  • C0:歯のエナメル質の表面が溶け始めた状態です。経過観察になることが多いです。
  • C1:エナメル質が溶けた状態です。痛みなどの自覚症状はほとんどありませんが、治療が必要になります。
  • C2:虫歯が象牙質まで進行した状態です。冷たいものや熱いものがしみることもあります。治療が必要になり、虫歯が大きい場合は型取りをして詰め物を作製する必要があります。
  • C3:虫歯が歯の神経まで到達した状態です。初期段階では強い痛みが生じることがあります。神経を取り除く治療が必要になります。
  • C4:歯の頭(歯冠)が崩壊した状態です。神経を取り除く治療か抜歯が必要になります。

根管治療ってなに?

根管治療とは、神経まで到達した虫歯に行われる治療です。
神経まで進行した虫歯は、神経に炎症を引き起こし、冷たいものや熱いものを摂取した際や夜間に強い痛みを感じることがあります。そのまま放置すると歯の神経が死んで痛みがおさまりますが、自然に治ったわけではなく虫歯がかなり進行している状態です。虫歯菌が血液中に侵入すると、危険な状態になることがあります。
根管治療は感染した神経を取り除き、感染の拡大を防ぎます。

根管治療には2種類ある

根管治療には神経を取り除く「抜髄(ばつずい)」と、過去に神経を取った歯が再び感染が起きた際に行う「感染根管治療」があります。

抜髄

抜髄とは虫歯が進行し、歯髄(歯の神経)に到達してしまった場合に行われる、神経を取り除く治療です。
通常、歯の神経がある根管(こんかん)内には細菌はほとんど存在しません。しかし、虫歯が神経まで到達すると「歯髄炎(しずいえん)」を引き起こし、熱いものを食べた際に痛みを感じたり、何もしていなくても激しい痛みが発生したりすることがあります。
抜髄は、根管内の細菌を完全に除去することが重要です。なぜなら、根管内に細菌が残ってしまうと再発する可能性があるからです。そのため、無菌的な環境で慎重に行われ、精度の高い土台や被せ物を装着することが重要になります。

感染根管治療

感染根管治療は、過去に抜髄を行い神経を取り除いた歯が再び虫歯になったり、外傷などで神経が死んだ歯に対して行われる治療です。
根管内に細菌が侵入し、歯を支える骨の中へ感染が広がると「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」を引き起こします。根尖性歯周炎になると歯ぐきが腫れたり、歯の根っこの先端に膿が溜まったりすることがあります。
また、噛む際や何もしなくても痛みが出ることも。最終的には歯を支える骨が溶けて歯が揺れ動いてしまい、抜歯が必要になります。感染根管治療は、歯を残すための重要な治療なのです。
感染根管治療は、細菌に感染した根管内を再び無菌状態に戻すことを目的としているため、時間が必要になり、治療の難易度も高くなります。

根管治療の流れ

根管治療 流れ

根管治療は歯の神経を取り除き、根管内を洗浄・除菌し、薬剤を充填して被せ物を装着する治療です。適切な治療を行うことで歯を残したまま機能を取り戻せます。ここでは、根管治療(抜髄)の一連の流れを紹介します。

①局所麻酔・虫歯の除去

抜髄の際はまず局所麻酔をします。感染根管治療では、すでに神経が死んでいるため局所麻酔を使用しないこともあります。
つぎに歯を削る専用の機械を使って虫歯の部分を除去し、歯質を治療に適した形に整えます。

②根管内の清掃・消毒

歯を削り神経が露出したら、「ファイル」と呼ばれる針状の器具を使用して神経や以前に詰めた薬剤を除去します。
神経や薬剤を取り除いた根管内は空洞になるため、感染の拡大を防ぐため内部に薬剤を注入します。その後、治療部位を保護するために仮の蓋をし、一定期間を置いて根管内の消毒をします。

③根管の拡大

根管治療は、根管内を無菌状態にすることが重要です。そのため、歯の根っこの先端まで汚染物質を取り除く必要があるため、作業しやすいように根管を広くしなければなりません。
ただ、歯の根っこは1本だけでなく、前歯では1〜2本、奥歯では3〜4本と枝分かれしています。それぞれ拡大していく必要があるため、時間がかかります。

④根管充填

清掃・消毒を繰り返し行い、根管内が清潔な状態になったら根管充填を行います。
根管充填の主な目的は根管内に細菌の侵入を防ぎ、感染の再発を防止することです。根管内にしっかりと薬剤を充填し、しっかりと封じ込めます。充填された薬剤が歯の根っこの先端まで達しているかを確かめるために、レントゲン写真を撮影して確認します。

③土台の形成・被せ物の装着

根管治療では、歯を大きく削るため土台と被せ物の作製は必須です。土台は歯の内部を支える役割があり、被せ物は歯の形と機能を元に戻すために被せます。そのため、土台と被せ物は、適合がよく精度の高いものを作製することが重要になります。

根管治療でよくある質問

ここでは根管治療でよくある質問を紹介します。

根管治療は何回かかりますか?

根管治療の回数は、抜髄か感染根管治療かによって異なります。抜髄の場合は2~3回程度で完了することが多いです。一方、感染根管治療の場合は、5回程度の通院が必要となります。
また、週1回のペースで治療を行うため、被せ物が装着するまで1ヶ月~2ヶ月程度かかることがあります。ただ、正確な治療期間は歯の状態によって異なります。

根管治療した歯は何年持ちますか?

無菌状態で行われた根管治療は、長持ちしやすいです。ただ、根管治療によって神経や血管を取り除いた歯は、栄養が行き渡らないため寿命は天然歯よりも短くなる傾向にあります。個人差はありますが、寿命は5~30年程度です。根管治療を受けた場合は、定期的なチェックが必要です。

根管治療した歯は矯正治療できますか?

過去に根管治療で神経を取り除いた歯も問題なく動かせます。
歯を動かす上で重要なのは「歯根膜(しこんまく)」があるかどうかです。そのため、根管治療中でも矯正治療で歯を動かすことが可能です。
ただし、虫歯や再根管治療が必要な場合は、矯正開始前に治療を行っておきましょう。

まとめ

根管治療は、虫歯が歯の神経に達した際に必要な治療です。神経を取り除く「抜髄」と、すでに取り除かれた神経が再感染した場合の「感染根管治療」の2種類があります。
矯正が始まると長期間装置を装着する必要があるため、その間に虫歯が進行してしまう可能性があります。矯正中に治療を受けることも可能ですが、矯正治療が一時的に中断されることもあるため、矯正を開始する前に必要な虫歯治療を受けておくことが重要です。

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