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ブログ

投稿日:2022.3.19

赤ちゃんの歯はいつ頃作られる?妊娠中のセルフケアと歯科治療について

こんにちは。博多矯正歯科KITTE博多院です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
皆さんは赤ちゃんの歯が妊娠初期に作られているのをご存じですか?早くて驚いた方もいるでしょう。そこで心配になるのが妊娠中に歯科治療を受けてもいいのかです。今回は、赤ちゃんの歯が作られる時期と妊娠中の歯科治療における注意点などについて紹介します。

赤ちゃんの歯が作られるのは妊娠7~10週頃

乳歯 八重歯 矯正

赤ちゃんの歯は妊娠7~10週頃になると「歯胚(しはい)」と呼ばれる歯の原型ができ始め、妊娠4か月頃には歯胚を取り囲むように、歯の表面を形成するエナメル質とその下の象牙質が作られていきます。
次第に歯の根本部分である「歯根(しこん)」や、歯の中心部にあたる「歯髄(しずい)」、歯を支える土台である「歯槽骨」など、歯を構成する重要な組織が形成されていくのです。
それと並行して、永久歯の歯胚も形成され、生後6~8カ月頃になると乳歯が顔を出します。出産を迎える頃には乳歯が生える準備が整い、永久歯の基本的な構造もできあがっているのです。

歯周病が胎児に与える影響

歯周病

歯周病と胎児への影響については、1990年代のアメリカの研究でそのリスクが初めて指摘されました。妊娠中に歯周病が悪化すると、早産や低出生体重のリスクを増加させるとされています。
妊娠中の歯周病がどのようにして胎児に影響を及ぼすのでしょうか。
歯周病は感染症です。歯周病に感染すると細菌に対抗するために体が「炎症誘発性サイトカイン」という物質を分泌します。この炎症反応は本来体を守るためのものですが、妊娠中に起こると問題です。サイトカインは子宮を収縮させる「プロスタグランジン」という物質の分泌を促し、これが出産の信号となることがあるため、早産を引き起こす原因になるのです。
そのため、妊娠する前から歯周病予防を十分に行うようにしましょう。

妊娠前・妊娠中に気をつけるべきこと

妊娠 出産

妊娠中は体にさまざまな変化が起こりますが、歯と歯ぐきの健康にも注意が必要です。また、赤ちゃんの歯が健康に育つためにも、食生活やケアにも気を配ることが重要になります。ここでは、赤ちゃんの歯の健康のために気をつけるべきことを3つ紹介します。

歯の発育に必要な栄養素を積極的に摂取する

妊娠初期には乳歯の歯胚が作られるため、発育に必要な栄養素を積極的に摂取したいもの。

特に以下の栄養素を積極的に摂取することをおすすめします。

 

  • カルシウム・リン:強く健康な歯を作るためには欠かせません。
  • たんぱく質:歯の発育を始めとする体の成長にはタンパク質が不可欠です。
  • ビタミンA:歯のエナメル質の形成に必要な栄養素です。
  • ビタミンC:象牙質の発育に欠かせません。
  • ビタミンD・E:カルシウムの吸収を促進する栄養素です。

 

これらの栄養素は、牛乳やチーズなどの乳製品、肉類、魚類、卵、穀物、緑黄色野菜、柑橘類など、さまざまな食品から得られます。妊娠中はこれらの食品をバランス良く摂取しましょう。

むし歯・歯周病治療を受けておく

虫歯

妊娠中はホルモンバランスが大きく変わります。それにより、お口の中の環境にも影響を与え、歯肉炎や歯周病が発症しやすくなります。妊娠中に歯周病が悪化すると低体重児出産のリスクが高まる可能性があることがわかっています。そのため、妊娠前のむし歯・歯周病の治療は、母体と赤ちゃんの健康を守るためにも重要です。

赤ちゃんがむし歯にならないように環境を整える

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、むし歯の原因となる「ミュータンス菌」が存在していません。赤ちゃんの歯が生え、周囲の人から移ることとなります。特に母親のお口の中に虫歯菌が多いと、出生後の赤ちゃんに菌が移りやすくなります。そのため、妊娠中は甘いものを避ける、歯磨きとフロスを徹底するなど菌の量を減らし、赤ちゃんのお口の中を守りましょう。また、授乳や食事の後はガーゼや子供用のやわらかい歯ブラシを使って、お口の中を清潔に保つことが大切です。

妊娠中のセルフケアや歯科治療はどんなことに注意すればいい?

妊娠中はホルモン変化により、以下の疾患が起こりやすくなります。

 

  • むし歯:食生活が変化することで、むし歯になりやすくなります。
  • 妊娠性歯肉炎:ホルモンバランスの変化により、妊娠5〜20週目ごろから歯ぐきの腫れや出血が見られることがあります。
  • 妊娠性エプーリス:歯ぐきの良性腫瘍で妊娠中に見られることがあります。ほとんどの場合、出産後に自然に治ります。
  • 智歯歯周炎:親知らずの周囲の歯ぐきが炎症を起こしやすくなります。

 

セルフケアと定期的なチェックで予防や早期発見・治療が可能です。妊娠中の歯科治療では、レントゲン撮影や麻酔、薬剤の使用に注意が必要になるため、できれば、妊娠初期と後期を避けて治療を行うと良いでしょう。

セルフケア

妊娠するとホルモンバランスが変化するため、歯ぐきの腫れや出血を引き起こしやすくなります。そのため、歯と歯ぐきの健康には十分な注意が必要です。しかし、つわりがある時期は、歯磨きが困難になることもあるでしょう。そのような場合は、体調がよいときに歯を磨いたり、うがいをするようにしてください。使いやすい小さなヘッドの歯ブラシもおすすめです。

 

また、妊娠中は味覚の変化により、甘いものや酸性の強い食品を好むこともあります。これらはむし歯のリスクが高まるため、だらだらと食べることは控え、バランスの良い食事を心掛けましょう。

受診する時期

妊娠中の歯科治療は、胎児の重要な器官が形成される妊娠初期と、出産準備が進む妊娠後期を避け、妊娠中期(妊娠4〜6ヶ月頃)に行うのが理想的とされています。しかし、緊急を要する場合は、期間に関わらず適切な処置が必要になります。
歯科診療を受ける際は、母子健康手帳を持参し、産婦人科医から受けている注意事項があれば、それを歯科医師に伝えることが大切です。
治療中は母体に負担がかからないように、リラックスできる姿勢をとることが重要です。また、治療を受けている最中に体調や気分が優れなくなったら、すぐにスタッフに知らせてください。妊娠中の体調は変わりやすいものですから、スタッフもその点を理解して対応をしてくれるはずです。

 

安全に受けるためにも、歯科医師とスタッフとのコミュニケーションをしっかり取りましょう。

レントゲン・麻酔・お薬の影響

レントゲン

妊娠中の歯科治療で心配になるのが、レントゲン撮影や麻酔、お薬の影響です。
歯科治療で用いられるレントゲンは放射線量が非常に少なく、撮影部位もお腹から遠いため、胎児に与える影響はほとんどありません。また、麻酔は局所に限定されますので、胎児には影響ありません。妊娠初期に薬の使用は避けたいものですが、中期以降であれば安全に使用できる薬剤が処方されることが一般的です。

 

不安や心配が大きい場合は、出産後に行うという選択肢もあります。ただ、治療を延期することで起こり得るリスクやむし歯・歯周病の進行について歯科医師とよく相談してから判断することが大切です。

まとめ

妊娠7~10週で赤ちゃんの歯の原型ができ始め、4ヶ月頃にはエナメル質や象牙質が作られます。また、妊娠中の歯周病は早産や低出生体重のリスクを高めることが知られており、予防が重要です。栄養バランスの取れた食事、むし歯・歯周病予防を行い、赤ちゃんの体と歯の健康を守りましょう。

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