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投稿日:2021.10.16

舌の癖が歯並びを悪くする?原因と治療方法をご紹介!

こんにちは!福岡市博多区にある博多矯正歯科です。
親御さまから、お子さまの癖についてご相談をいただくことがあります。癖というと「指しゃぶりや頬杖、歯ぎしり」などを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、舌の使い方にも癖があるということをご存じですか?
実は無意識のうちにしている舌の癖が、歯並びに影響を及ぼしてしまっているケースは少なくありません。
今回は、そんな舌の癖について詳しくお話していきます。

舌癖とは

舌 舌癖

舌の癖のことを、歯科では「舌癖(ぜつへき)」と呼んでいます。
私たちは特に舌の使い方を教えてもらうことはなく、自然と使っているものです。
生まれたばかりの赤ちゃんを想像していただくとわかりやすいと思いますが、赤ちゃんは誰にも教わることなく母乳やミルクを飲んでいますよね。
このように日常生活の中で無意識に使っている舌の癖は、なかなか自分で気が付くことはできません。舌の癖には、具体的に次のようなものがあります。

 

  • 前歯に舌押し付けてしまう
  • 上下の歯の間から舌を出す
  • 飲み込む時に舌を前に出すため、舌先で歯を押してしまう

 

これらは歯並びが悪くなる原因になるだけではなく、矯正治療にも影響したり、矯正終了後の後戻りにも関係しています。
そのため当院で矯正治療を行う患者様には、舌癖を改善するためのトレーニングをしていただくこともあります。

舌癖があるとどんな影響があるの?

舌癖があると、歯並びや矯正治療以外にも様々な悪影響が生じます。例えば次のようなものです。

①歯並びや噛み合わせに影響する

舌癖があることでなってしまう歯並びや噛み合わせには以下のようなものがあります。

 

  • 上顎前突(じょうがくぜんとつ)上の歯が前に出ている状態で「出っ歯」ともいわれます。
  • 叢生(そうせい)歯並びがガタガタして乱れている状態を指します。
  • 開咬(かいこう)上下の歯を噛み合わせた時に、隙間が生じて噛み合わない状態です。
  • 空隙歯列(くうけきしれつ)「すきっ歯」ともいわれ、歯と歯の間に隙間ができている歯並びです。
  • 反対咬合(受け口):下の歯が上の歯よりも前に出ている噛み合わせをいいます。

 

②矯正治療の進行に影響してしまう

舌癖は、矯正治療の進み具合にも影響することがあります。計画通りに進まず治療期間が長引いたり、治療後に歯並びが戻ってしまう「後戻り(あともどり)」の原因にもなるのです。

③上手く発音できないことがある

舌の位置が正常でないことにより、発音しにくい音が生じてしまうことがあります。相手が聞き取りにくかったり、舌足らずになってしまうなどに舌癖は影響します。特に発音しにくいのは、サ行・タ行・ナ行・ラ行などです。

④食べ物を飲み込めない

私たちは、舌を使って食べ物を喉の方に送ることで飲み込むという動作をしています。そのため舌が上手く使えていないと、スムーズに飲み込むことができません。
食事に時間がかかったり、食べこぼしが多かったりする傾向も見られます。

⑤健康に影響することもある

舌癖はお口の健康だけではなく、身体の健康にも影響を及ぼす可能性があります。

・虫歯や歯周病になりやすくなる

お口を開いている時間が長くなると、お口の中が乾燥してしまいます。通常は唾液によって流されている細菌がお口の中に停滞するため、虫歯や歯周病になりやすくなります。

・風邪やインフルエンザにかかりやすくなる

舌癖によりお口を開きやすくなり、様々な細菌が入ってきてしまうからです。

 

このように、舌癖は色々なことに影響します。舌癖に気がついたら、なるべく早く治しておきたいものですね。もし癖があるのかどうかわからないという場合には、歯科医院でチェックすることも可能です。気軽にお声がけください。

なぜ癖がついてしまうの?舌癖の原因とは

そもそもなぜ舌癖がついてしまうのでしょうか。一般的な原因としては、次の4つがあげられます。ご自分やお子様に思い当たるものがないかどうか、ぜひご覧になってみてください。

①指しゃぶりを長期間続けていた

指しゃぶり

赤ちゃんの時の指しゃぶりは特に問題ありません。しかし、もし指しゃぶりを長く続けている場合には注意が必要です。
長い間指しゃぶりをしていると、上下の前歯の間に大きな隙間ができてしまい、前歯が噛み合わなくなってしまいます。この状態を「開咬(かいこう)」といいます。

 

もし5歳を過ぎても指しゃぶりが止められない場合は、早めに止められるようにしましょう。また指しゃぶりを止めていても隙間ができていると、舌を突出させやすくなるため、それが癖になってしまうこともあります。

②乳歯が早く抜けてから永久歯が生えるまでが時間がかかった

乳歯から抜けてから、永久歯が生えてくるまでの期間が長くなると、舌癖がついてしまいやすくなります。
乳歯が抜けて歯のない状態が気になり、舌を歯の隙間に突き出してしまうケースが多くあるからです。それが癖となり、永久歯が生えた後も続いてしまうことは珍しくありません。

③鼻呼吸ができず、口呼吸をしている

口呼吸

何らかの原因で口呼吸をしていると、舌の位置が下がってしまいます。
アレルギー性鼻炎や口蓋扁桃肥大、アデノイドのある方は要注意です。
舌の位置が下がっていると、前歯を押してしまいやすくなります。

④舌小帯(ぜつしょうたい)が短い

舌小帯

舌小帯とは舌の裏側にあり、舌と口の底の部分を繋ぐヒダ状の筋のことです。あまり見ることのない場所だと思いますが、舌小帯が短いと舌の動きを狭めてしまうことがあります。
その場合、舌を上に上げようとしても上手く上がらないため、舌の位置が下がる「低位舌(ていいぜつ)」になってしまうのです。こちらも口呼吸と同様、歯を押してしまう原因になります。

どうすれば舌癖は治せるの?

舌癖を改善するには「MFT(エムエフティー)」が有効です。「口腔筋機能療法(こうくうきんきのうりょうほう)」ともいいます。
現代のお子様たちは、お口の機能が低下しているという話を聞いたことはありませんか?
ご自宅でできるような簡単なものをいくつかご紹介しますので、ぜひやってみてください。

①スポットポジション(舌の正しい位置)

最初に、何もしていない時に舌を置く位置を覚えましょう。スポットポジションは、上の前歯の後ろにある膨らみのすぐ後ろ辺りです。この時、舌の先を丸めないように意識しましょう。これは基本となりますので、しっかり覚えておいてくださいね。
また物を飲み込む時にも、スポットに舌が触れるのが理想です。

②ファットタング・スキニータング

舌の形を変えるトレーニングです。舌を平らにしたり、尖らせたりします。

③リップトレーサー

お口を少し開けて、舌先で唇をなぞっていきます。ゆっくりと、上唇をなぞりましょう。

④ホッピング

ホッピングは、舌を上に持ち上げるトレーニングです。
まず舌全体を平たくして上の顎に吸い上げ、しっかり吸着させた後に離すことで「ポン」という音が出ます。上手にできるようになると大きな音が出せますが、舌が上手く使えていない場合は小さい音になってしまいます。

 

ポイントは、舌先をスポットポジションにつけることと、舌をまるめないことです。

⑤ガラガラうがい

こちらは毎日の生活の中でもできるため、おすすめです。お口に水を含み、上を向いて口を大きく開けガラガラうがいをしてから止めます。「ガーグルストップ」とも呼ばれます。

 

いかがでしたか?どれもコツがわかってしまえば簡単にできるトレーニングです。
ただし、スポットポジションや舌の使い方などが間違っていると、十分な効果が得られない可能性があります。
もしわかりにくいことやご質問などがあれば、気軽にお声がけくださいね。

舌癖を改善するにはMFTの継続が重要!

今回は、舌の癖である「舌癖」についてお話しました。舌癖は、歯並び以外にも様々な悪影響を及ぼしてしまいます。
しかしMFTを継続して行うことで、舌癖をなくしていくことは可能です。効果が出るまでには期間が必要になりますが、ぜひ試してみてください。
ちなみにMFTはお子様だけでなく、大人の方にも効果的です。年を重ねると、どうしても口腔機能は低下していきます。
いつまでも健康でいるために、お口の機能も鍛えていきましょう。

患者様の満足度調査を実施しております。

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