投稿日：2022.11.26
歯ぎしりをしていると歯並びが悪くなるの？
こんにちは。博多矯正歯科です。
みなさんは朝起きたときに、アゴの疲れや痛みを感じることはありませんか？
それは、寝ている時の歯ぎしりや食いしばりが原因かもしれません。
歯ぎしりや食いしばりなどの習癖を専門的には「ブラキシズム」と呼びます。
「ブラキシズム」は口腔内やその周囲の組織にさまざまな悪影響を及ぼすことから、歯科でも治療の対象としています。
寝ているときだけではなく、強いストレスを受けた時など、歯を強く食いしばったり、歯ぎしりをする などの自覚症状がある方もいるかもしれませんね。
今日は、歯ぎしりと歯並びの関係や、ブラキシズムの原因や悪影響についてお話します。
＊ブラキシズムの原因とは？
歯ぎしりや食いしばりの原因は、人によってさまざまです。
最も多いのはストレスで、環境が大きく変化した時や、嫌な思いをした時など精神的ストレスを感じた際に無意識に歯ぎしりや食いしばりをすることがあります。
睡眠時の歯ぎしりが習慣化している人も少なくありません。
また、「歯並びが悪い」ことによって、歯ぎしりが生じている場合もあります。
＊歯列の乱れが歯ぎしりを誘発する
「歯並びが悪い」ということは、「かみ合わせが悪い」こととほぼ同義です。
かみ合わせが悪いと、安静にしている時でも上下の歯列の位置が不安定となって、強く噛みしめたり、歯ぎしりが誘発されることがあります。
また、かみ合わせが悪いことによって、上下の歯の摩擦が大きくなり、歯ぎしりへと発展することもあります。
＊ブラキシズムが歯や周りの組織に及ぼす影響
○歯ぎしりで歯並びが悪くなる
元々きれいな歯並びをしていても、歯ぎしりや食いしばりなどが習慣化することで、歯列不正や不正咬合を招くことがあります。
これはブラキシズムによって歯列に強い圧力がかかり続け、前歯が前方に傾いたり、奥歯が擦り減ったりするためです。
その結果、出っ歯である「上顎前突（じょうがくぜんとつ）」やかみ合わせが深くなる「過蓋咬合（かがいこうごう）」などを引き起こすことがあります。
○顎関節症の原因となる
私たちが食べ物を咀嚼する力は50キロ以上にも及びます。食事の際には歯列の間に食べ物が介在されていますし、咀嚼力（そしゃくりょく）が厳密にコントロールされていることから、歯や顎に与える影響は正常範囲内ですが、歯ぎしりや食いしばりといったブラキシズムでは、何も介在しない状態で歯列同士が接触し合うことから、口腔内やその周囲の組織への負担も極めて大きくなります。
その結果、顎関節症などを生じさせてしまうこともあるのです。
○歯根破折や磨耗
食いしばりや歯ぎしりにより、大きな力が加わることで歯の根っこ（歯根）が折れたり、歯をこすり合わせることで歯が磨耗していきます。
＊歯ぎしりは治療で良くなる？
歯ぎしりを治療する方法はいくつかあります。
○スプリント療法
ナイトガードとも呼ばれるゴム製やプラスチック製のマウスピースを使った治療方法です。
睡眠時に使用し、顎の関節にかかる負担を軽減させます。歯質よりも柔らかい素材を使用することで歯ぎしりによって削れてしまう歯の変わりにスプリント（マウスピース）が削れることで歯を守ってくれます。
○歯列矯正で噛み合わせを治す治療
歯並びが悪く、噛み合わせが良くないと一部分の歯に強い負担がかかってしまいます。
負担がかかることで歯ぎしりをしてしまう場合は正常な噛み合わせにすると歯にかかる負担を最小限に抑えることができます。
＊歯ぎしりを改善するセルフケア
歯科医院での治療も大切ですが、歯ぎしりや食いしばりなど自覚症状がある場合は普段の生活での癖を意識することでブラキシズムを軽減することができます。
何かに集中している時や、スポーツをしている時など無意識に上下の歯を合わせていることはありませんか？
本来、正しいお口の状態は、唇が閉じていても上下の歯は接触しない位置にあるのが正しい状態です。（上の歯と下の歯に隙間がある状態）
一般的に、人間の噛む力の強さは、自分の体重程度の力と言われていますが、無意識下で歯ぎしりをしている時にかかる力は、人によっては1トン以上になる方もいるといわれています。
そのような大きな力で歯を毎日すり合わせていては、歯や顎に過度の負担がかかり、痛みが出たり、歯が割れるといった症状がでてしまうのは当然のことです。
歯に過度の負担がかからないよう、歯ぎしりや食いしばりの力から、歯を守ってあげる必要があります。
ご自身の大切な歯や、歯並びを守る為にも歯ぎしりや食いしばりの自覚がある人は一度歯科医院にご相談されてみてください。
また、歯ぎしりによる歯列への影響に不安がある場合は当院にご相談ください。
カウンセリングにて詳しくご説明させていただきます。
ご来院をお待ちしております♪
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