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ブログ

投稿日:2021.10.20

むし歯予防の方法

こんにちは!博多矯正歯科 衛生士の加藤です。

今回も前回に引き続きむし歯についてお話させて頂きます。

前回はむし歯になる原因として「脱灰と再石灰化」のお話をさせ頂きました。

 

虫歯になる要因

むし歯ができる要因として下の図を示します。
むし歯の原因

歯質、糖分、細菌、それに時間の4つの要素がそろうとむし歯になってしまいます
逆に言えばこの4つの要因が重ならなければむし歯にならないので1つ1つの要素にアプローチして予防をしていくことが大事だと考えます
上の図で見ると糖分と時間にあたるのが前回お話した「脱灰と再石灰化」にあたります。

 

今回は「歯質」に対しての対策をお話させて頂きます

 

歯質の強化には「フッ素」が有効

フッ素

前回脱灰と再石灰化のお話で歯の表面は飲食の影響によって溶けたり、修復をされたりを繰り返しているということをお話させて頂きましたがこの観点からむし歯予防を考えると、むし歯菌が出す酸に負けないように歯質の強化をすることが有効と考えます。

歯の表面はエナメル質という硬い組織で覆われています。歯の歯質がより硬くて密であればむし歯菌が出す酸に歯が溶かされてもむし歯になりにくくなります。
では歯質の強化をするにはどうすればよいのかお伝えしていきます。

 

歯質の強化にはフッ素の使用が有効です。
フッ素を定期的に使用することによって以下の効果があるといわれています。

エナメル質の修復を促進

酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補うこと「再石灰化」を促進します。

②歯の質を強化

歯の表面を覆うエナメル質を酸に溶けにくい、性質に変え、むし歯への抵抗力を高めます。

③菌の働きを弱める効果

むし歯を引き起こす細菌の働きを弱め、酸が作られるのを抑える効果があります。
フッ素には歯質強化の効果だけではなくむし歯菌の動きを抑えてくれる効果もあります。
このようなことから歯科ではむし歯予防の為にフッ素が多く採り入れられています。

フッ素は歯の表面に塗ってすぐ取り込まれるかといったらそうではありません。
時間をかけてゆっくりと歯の表面に取り込まれていきます。ですので如何にお口の中にフッ素とどめておくかと言うことが重要になります。

代表的なものとしてフッ素入りの歯磨き粉がありますが、そのほかにも、フッ素入りのジェルやフッ素洗口液などもあります。

毎日定期的に使用することがお勧めですのでご自身にあった使いやすい商品をご利用いただくことが重要と考えます。

 

 

むし歯予防についてまとめ

歯質強化:むし歯菌が出す酸に負けない強い歯質を目指す
糖分と時間:お口の中が酸性になっている時間を短くする様に食事の取り方を注意する
細菌:細菌の数を減らす為に効率の良い歯磨きの方法を習得すること。酸を生成しにくい細菌層に変えていく

以上の3つを柱にむし歯予防に取り組むことが出来ると考えます。

 

 

 

矯正治療中はブラケット矯正装置があるのですごく歯磨きが難しくなります。

マウスピースを使った矯正中もお口の中の環境の変化からむし歯になるリスクが高まる事もあります。
そういった側面からもむし歯になりにくいお口の中の環境作りをしておくことはすごく大事だと言えます。
1人1人お口の中の環境も違えば、生活環境も違います。ひとつの事だけでむし歯予防をしようとすると大変ですが、今回お話した内容からご自身にあった方法で無理なく出来るところから少しずつ予防に取り組んでいってほしいと思います。

 

お口の中の「細菌」を減らす方法として効率の良い歯磨き方法についてはまたブログでご紹介していこうと思っていますのでそちらも読んで頂けたらと思います。