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ブログ

投稿日:2021.11.16

矯正治療に抜歯は必要なの?歯を抜かないメリットとデメリット

こんにちは。福岡市博多区にある博多矯正歯科KITTE博多院です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
矯正治療では歯を並べるスペースが不足している場合、抜歯してスペースを作り出す必要があります。健康な歯を抜くことが多いため、後悔しないのか不安になる方も少なくありません。そこで今回は、矯正治療で抜歯が必要になる理由と抜歯しないことのメリット、起こり得るリスクを解説します。

矯正治療で抜歯をする理由

矯正治療のカウンセリングでよくある質問として挙げられるのが、歯を並べるために抜歯が必要かどうかという点です。
矯正治療で抜歯を行う理由は、歯を並べるためのスペースを作ることです。たとえば、あごの骨が小さかったり、あごのサイズに対して歯が大きかったりする場合は、全ての歯が正しく並ぶスペースが不足し、歯並びが乱れてしまいます。
矯正治療と抜歯の関係を説明する際によく用いられるたとえが「椅子取りゲーム」です。

矯正 抜歯

歯は歯槽骨(しそうこつ)から生えています。歯が大きすぎるか、数が多すぎる場合、あるいは歯槽骨が小さい場合は、歯を並べるためのスペースが不足します。この状態は、4人いるのに利用できる椅子が3脚しかない状況に似ており、全ての歯がきれいに並ぶことができません。
この問題を解決するためには、2つの方法があります。一つ目は「椅子を増やす方法」です。抜歯しない矯正治療で、もともとあるスペースを有効活用します。二つ目は「座る人を減らす方法」です。歯を抜いて必要なスペースを作り出します。

抜歯しない場合の矯正治療

抜歯を行わずに矯正治療を行う場合は、既存のスペースを最大限に活用する必要があります。ここでは、抜歯しない場合のスペースの増やし方を3つ説明します。

奥歯を後方に移動させる

遠心移動

「矯正用アンカースクリュー」と呼ばれる小さなネジを歯ぐきに埋め込みます。そこを固定源として奥歯をさらに後方に移動させることで、歯を並べるスペースを作ります。
その際、親知らずが存在していると後方に移動できないため、基本的に抜歯します。ここでの抜かないという選択肢は、親知らず以外の前から4番目あるいは5番目の歯を抜かずに治療を進めることとお考えください。

歯列の幅を拡張する

拡張

拡大床や矯正用アンカースクリューなど用いて、歯槽骨の範囲以内で歯列の幅を拡張します。
歯列の幅の拡張は限られた範囲で行われるため、顔の輪郭が大きく変化することはありません。作れるスペースも狭いため、ガタガタの歯並びや前歯が大きく前に突出している場合はこの方法だけでは適さないことがあります。

歯をわずかに削って拡張する

 

IPR

「ディスキング(ストリッピング・IPR)」と呼ばれている方法です。歯の表面にあるエナメル質を0.2〜0.6mmヤスリをかけて削り、スペースを作り出します。削る厚みはエナメル質の厚みの半分以下と非常に薄いため、虫歯や知覚過敏を誘発するリスクは低いです。
抜歯によって作られるような大きなスペースはできませんが、歯並びの軽微な調整の際に有効です。そのため、軽度の症例のみ適応されます。

矯正治療で抜歯しないことのメリット

健康な歯を残せることは抜歯しないことのメリットと言えるでしょう。残された歯は、将来的に虫歯や歯周病、事故などで歯を失うような事態が発生した際に、治療の選択肢を広げられます。
また、時間や追加費用もかかりません。矯正治療で行われる抜歯は、自由診療で高額になることも多いです。さらに、矯正専門の歯科医院では、抜歯は別の歯科医院への通院が必要になることもあります。抜歯しない矯正治療は、こういった手間や費用がかからないため、スムーズに進められます。

矯正治療で抜歯しないことで起こり得るリスク

抜歯をせずに行う矯正治療は、適応症例が限られています。抜歯を必要とする症例にもかかわらず歯を抜かずに進めてしまうと、以下のようなリスクを伴う可能性があります。

歯肉退縮のリスク

歯肉退縮(しにくたいしゅく)とは、歯ぐきが下がってしまう症状のことです。矯正治療全般で発生する可能性があります。
特に、無理やり歯を並べた場合や、歯を動かす際に歯ぐきに過度な負担がかかると歯肉退縮のリスクが高まります。歯の根っこが露出するため、歯が長く見えてしまうことも。また、熱いものや冷たいものがしみるという知覚過敏の症状が現れることもあります。

口元や横顔の改善は難しい

きれいな口元の基準の一つとして、Eラインという概念があります。Eラインは、鼻の先端と顎の先端を結んだ線のことで、この線に沿って唇が位置すると口元が美しく見えるとされています。矯正治療ではEラインを実現するために、口元や横顔の改善を目指すことも多いです。
しかし、抜歯せずに行う矯正治療は、限られたスペースの中で歯を動かすことになるため、歯列全体のバランスを変更することに制限があります。そのため、理想的なEラインを獲得できない可能性が高まります。

重度のケースへの対応が難しい

抜歯を伴わない矯正治療は軽度から中等度のケースには効果的ですが、重度のケースには対応が難しいことがあります。
重度の歯並びの乱れや噛み合わせのずれは、歯の位置を大きく変更する必要があり、抜歯によって歯を動かせるスペースを確保する必要があるからです。抜歯ぜすに重度のケースに対応しようとすると、治療期間の延長や治療の限界に直面する可能性があります。

後戻りしやすい

後戻りとは、矯正後に整えた歯並びが元の位置に戻ろうとする現象のことです。狭いスペースで歯を並べると、後戻りのリスクが高まります。もともと歯を抜かずに済むケースは、抜歯するよりも歯の移動距離が短いため、後戻りが起こりにくくなります。
ただ、抜歯矯正も非抜歯矯正も加齢や日常生活の癖によって後戻りするリスクがあるため、歯科医師の指示に従って保定装置(リテーナー)を使用することが重要です。

矯正治療の抜歯でよくある質問

ここでは、矯正治療の抜歯でよくある質問について紹介します。

どこの歯を抜歯するの?

矯正治療では前から4番目または5番目の歯を抜くことが多いです。また、歯を動かす際に親知らずが邪魔になっていたり、他の歯に悪影響を与えている場合は、抜歯することがあります。抜歯する歯は、お口の中の状態や治療のゴールなどによって決定されます。

抜歯するタイミングは?

基本的には装置をつける前に抜歯することが多いです。しかし、歯の動き具合や進行状況に応じて、矯正中に抜歯することもあります。タイミングは歯並びやあごの状態をしっかりと分析した上で、歯科医師が決定します。

抜歯は痛い?

抜歯は局所麻酔をしてから行うため、施術中に痛みを伴うことはありません。ただし、抜歯後は2~3日痛みや腫れが出ることがあります。痛み止めや抗生剤が処方されることもあるので、歯科医師の指示に従って飲んでください。

まとめ

矯正治療では、お口の中の状態によって抜歯が必要な方、そうでない方がいらっしゃいます。
博多矯正歯科KITTE博多院では、少しでも患者様のご要望に近付けられるように詳しい検査やデジタルでのシミュレーションを行い、しっかりと相談しながら治療方法を決定していきます。矯正を始めるにあたって不安なことは多いと思いますが、わからないことがあればいつでも相談してください♪

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