顎関節症の原因

 

あごの関節は、動きの自由度が高いことから、とても複雑な構造をしています。

そのあごの関節の動きを受け止めているのが、顎関節円板という、クッションの役割をしている軟組織です。関節の移動が激しいと、この関節円板に負担がかかり、関節円板の位置がずれてしまうことがあります。このずれが、顎関節症の原因の一つです。

その他にも、顎関節症は、いくつかの原因が絡み合って起きることが多いです。

 

顎関節症の主な原因として

 

・咀嚼筋障害

・関節包・靱帯障害

・関節円板障害

・変形性関節症

・心因的な要因に起因するもの

 

顎関節症になる原因は何なのかというと、いまだによくわかっていません。

歯軋りや食いしばり、口の異常な開閉運動、不良な歯の被せ等による急激な咬み合わせの変化やそれに伴う筋肉の異常な緊張、長時間にわたる頬杖、あくびなどの大きく口をあけたり、硬いものを思いっきり咬むといった動作、学校や仕事、人間関係などのストレス等々様々な要因が複雑に絡みあって顎関節症は発症すると考えられています。そのため、例え咬み合わせを治したからといって顎関節症がすぐに治るということは考えにくいのです。

 

あごの関節も他の関節と同様に、コラーゲン繊維でできた靱帯や筋肉で支えられています。

生まれつき靱帯や筋力が弱い人は顎関節症になりやすいと言えます。

 

顎(あご)の痛み、症状

 

顎関節症の主な症状は「カクカク、ゴリゴリ音がする」「顎が痛い」「口が開きにくい」などですが、これを顎関節症の主要3症状ですが、そのほかにも頭痛や首や肩のこり、めまいなどの症状が出ることもあります。

顎関節症に痛みが伴う場合は、肩こりと同じで顎関節のバランスが悪いために咀嚼筋にこりを生じている場合があります。

 

この痛みは矯正治療によって噛み合わせのバランスが整うと、稀に取り除かれることがあります。

 

噛み合せを適正化する矯正治療

 

矯正治療の大きな目的の一つは咀嚼(そしゃく)機能の回復ですが、その咀嚼機能をコントロールしているのは顎関節です。

土台となるあごが正しく機能していなければ、いくら歯列だけを美しく並べても咀嚼機能は回復しません。

ですが、矯正治療すれば顎関節症が治るかというと、残念ながら「ノー」と言わざるを得ないと思います(ただし、良くなることもあります)。このあたりの見解については、医師によって意見の相違がかなりあるかもしれませんが、今のところ矯正治療で確実に顎関節症を治せるという根拠はありません。

 

「矯正治療をすることで顎関節症の予防になったり、逆に矯正治療することにより顎関節症になりやすくなったり、顎関節症の原因になることはない」と言われています。

顎関節症の方で矯正治療を希望される方は、顎関節の症状と矯正治療を分けて考えていただいた方がいいと思います。

また、顎関節症を矯正治療では必ずしも治らないことを頭に入れた上での矯正治療をお勧めします。